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2009年6月発売!毎日新聞で連載されていた旅の記事に、浦谷がイラストをつけました♪
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イラスト:浦谷さおり
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関西極楽さぬきうどん

関西のおいしいさぬきうどん屋めぐり
ほんのり雅な滋賀ツアー3軒目・めんめんたなか
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    讃岐ノ助の次に行った店と、その次に行った店は別府さんと相談の上、書かないことになった。

    う「私、5軒目もダメかもしれません〜。今までの4軒全部、1杯の量がそこそこあったでしょう? もうおなかがパンパンで」
    別「何を食べてもおいしく感じそうにないですか」
    う「ええ、確実に。もううどんを見たくない・・・・・・」
    別「大丈夫。おいしいうどんは、おなかがいっぱいでも食べられるものです。逆に、食べているうちにどんどんおなかがすいてくる感覚に見舞われるときもあります。私はそういううどんを『おなかがすくうどん』と呼んでいます」
    う「何言っているのか、さっぱりわかりませーん」

    谷口(妻)「どうやら浦谷さんもヘバってきてるようやし、次で最後にしましょか。実は今日一番のおすすめが次の店なんよ。雰囲気もうどんも、私はすごい好き」


    めんめんたなか外観車は東近江市に入っていた。近江商人発祥の地と言われる五個荘は風情のある町並みで、白壁に土蔵、それから掘割には錦鯉が泳いでいたりして、ちょっとした観光気分を味わえる。

    う「いや〜、滋賀にこんなところがあったんや。私知りませんでした」
    別「きれいな町ですねぇ。ちょっと車を降りて散策したいところです」
    う「ほんまですね。もう今日はうどんを終わりにしちゃって、のんびり散歩でもしましょうよ」
    谷口(夫)「着きました。ここですわ」
    う「へっ? こ、これがうどん屋なんですか??」
    谷口(妻)「いいやろー、ここ」

    なんちゅう趣のある建物だろうか! 
    茅葺屋根、鹿(しし)おどしの音が響く純和風の庭に年代物の農機具や手水鉢。時間の流れを止めるかのようなその佇まい。

    う「はい、紹介することに決定!」
    別「こらこら、まだ食べてませんよ」



    店に入ると、夕方の中途半端な時間だったせいか他にお客さんはいなかった。
    大将「いらっしゃいませ」
    これまた雰囲気のある、低い静かな声で大将が出迎えてくれる。畳敷きの広い部屋で庭を眺めながらお茶をいただいているだけで、ものすごく和んできた。
    う「もうここで寝たくなってきました。絶対紹介しましょう」
    別「いや、だからまだ早いですってば」

    めんめんたなかのざるうどんメニューにはうどんと蕎麦が両方あり、どちらも手ごね打ちうどん、手ごね打ち蕎麦と書かれている。「めんめんたなか」の「めんめん」は、うどんと蕎麦を意味するらしい。ざるうどん(650円)を注文したら、一輪挿しの箸置きに小花が添えられて風流なつやつやうどんがお出ましになった。

    う「これはこれは。なんででしょう、あんなに苦しかったのにどんどん食べられます〜」
    別「ほらね? おいしいうどんはいくらでも食べられるんです」


    まるで2日酔いの朝の迎え酒の気分である。さっきまでの全身疲労と倦怠感はどこへやら、ムクムクと元気が戻ってきた。
    うどんのつけダシとしては少々変わった、しいたけ風味の甘めの味付けが胃に染みわたる。

    う「う、うまいです〜ぅ」


    大将「うちのダシ、変わってますか? うどんにも蕎麦にも合うようにしてあるんですが」
    う「ああ、それで! いや、この雰囲気の中で食べるにはぴったりの味です。しかし素晴らしい建物ですね」
    大将「築200年以上の保存物件に指定されている住宅なんです。もともと近所に住んでいたので、絶対にここで店をやりたい! と思って管理人に立候補したんです」
    う「え、管理人さんなんですか?」

    大将「ええ、だから家賃はタダなんですが、維持管理は相当大変で」

    ずっと飲食業を経営してきた大将は、焼肉屋をBSEの影響で閉店してから香川に麺打ちを習いに行き、念願の地元でこの店をオープンしたそうな。
    地道にコツコツとおいしいものを作ろうとしている姿勢がストレートに料理にも出ていて、小さな心配りが行き届いている。ほっと落ち着ける、気持ちのよい店である。

    う「でも特にさぬきうどんは意識していないみたいですね」
    別「そうですね、全体に溢れるたおやかさはやはり滋賀だからこそですかね。でもまぁ、ほんのり雅な滋賀ツアーの締めくくりですから、このお店しかないでしょう」

    | 滋賀でさぬきうどん | 10:01 | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |
    ほんのり雅な滋賀ツアー2軒目・讃岐ノ助
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      谷口(夫)「1軒目が満足してもらえてよかったなぁ」
      谷口(妻)「ほんまほんま。なんかプレッシャーやもんな、うちら今日」

      今回の「ほんのり雅な滋賀ツアー」は、滋賀寄りの京都に住んでいるうどんマニア夫婦、谷口夫妻にナビゲーターをお願いしている。
      別府さんいわくそうで、1軒目の古蝶庵だけリクエストしておいて、後の店は車であちこちドライブして通りすがりの店に片っ端から入っているという希少な夫婦の実体験データを頼りにしたというわけである。


      別「滋賀のさぬきうどん屋に関しては、たぶん谷口夫妻の右に出る人はいないでしょう」
      谷口(夫)「そやけど実際のところ、あんまり自信ないんですわ」
      谷口(妻)「さぬきうどんだ!って太鼓判が押せる店、そんなにないもんねぇ」
      谷口(夫)「この先、普段遣いで食べてる店をとりあえず数軒まわるんで、そこからチョイスしてください」

      谷口夫妻とはこれまでにもあちこちで会っている。非常に仲が良い夫婦で、マニアの集いやら食べ歩きには必ずと言っていいほど二人で参加しているからだ。香川にもしょっちゅう行っているらしく、控えめな発言をしていても実際のところはかなり舌が肥えていると思われる。

      谷口(妻)「でもうちら、ラーメンも甘いもんもお酒も大好きやし」
      谷口(夫)「外食好きなだけかもしれませんわ(笑)」


      2軒目は、滋賀では珍しい個人店のセルフだ。
      店内に入るとてんぷらやごはん類、味噌おでんの他に、おひたしなどのお惣菜がずらっと並んでいた。
      メニューも釜揚げ、かま玉、生醤油、ぶっかけと一通り揃っている。

      別「これは充実してますねぇ! ここまで充実したセルフはなかなかないですよ」
      讃岐ノ助の温玉とろろぶっかけ
      私は温玉とろろぶっかけ(小400円、大500円)を注文したが、別府さんは嬉々として惣菜やてんぷらも取り、さらに期待が高すぎて香川ノリになってしまったらしくアルバイトの男の子を困らせる注文をしていた。

      別「ぶっかけください」
      アルバイト君「あったかいのと冷たいのがありますが」
      別「そのまんまで」
      アルバイト君「え?」
      別「えーと、そのまんま、その玉をください」


      茹でおきの麺がせいろに並んでいるのを、そのまま常温で食べたいらしい。私の感覚としてはあっためるか冷やすかしないとおいしくないやん、と言いたいところだが、香川によく通っているマニアたちは麺の味がよくわかると言って常温を好む人が多い。
      それに、香川のセルフでは冷たいのを注文するとそのまま常温で玉を渡されることが多いのだ。

      不審気なアルバイト君に向かって谷口夫妻も「そのまんま」を注文し、席についてうどんをすすり上げる。うどん食いはあまり噛まないと言うが、みんな本当に食べるのが早い。別府さんなんて1玉30秒もあれば食べきってしまう。

      う「あの〜、もしかしてあなたたち、早く食べきるために常温を頼んでませんか」
      別「ああ、それも一理ありますね。常温の方が食べやすいんです。出てくるのも早いし。早くて、安くて、手っ取り早くおなかがいっぱいになる、というのがセルフうどんの3大原則ですから
      う「何も食べ歩きツアーでその3大原則をやらんでもいいんちゃうかと思うんですけど」


      大将の久守さんに話を聞いてみたら、えらい脱力系の面白い人だった。
      大将「な〜んにもこだわりなんてないんですわ。うどん屋やってみよかなぁと思って、安くするためにセルフにしただけです」

      アルバイトも6〜7人いる大きな店舗でそんな適当にやっているわけがないのだが、大将らしからぬ発言が新鮮でつい笑ってしまった。

      子どもやお年寄りでも抵抗なく食べられるような麺の弾力具合にうまく調整されていて、ダシは昆布とウルメ、サバとカツオで少し甘めに仕上げてある。さぬきうどんらしさを保ちながら初心者にも優しい味。近所にあったらいいなぁ、と素直に思わせる、谷口夫妻の言うとおりまさしく普段遣いに最適の店である

      | 滋賀でさぬきうどん | 16:52 | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |
      ほんのり雅な滋賀ツアー1軒目・古蝶庵
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        古蝶庵の南高梅と鳴門わかめのつめたいおうどんう「これ、写真とか絵にするとものすごいちょびっとに見えません?」
        別「そうですね、ひとくちで終わりそうな量に見えます。まさに比較のトリックですね

        大阪の三ツ島更科に行ったとき、スキンヘッドの大将・さらボン父に「滋賀に行ったら古蝶庵も訪ねたって〜」と言われていた。2005年末にオープンしたばかりで悩むことの多い古蝶庵の大将から、さらボン父が経営について相談を受けたらしいのだ。
        経営について相談、なんて深刻な話を聞いたからかなりヒマな店なのかと思いきや、訪れたときは駐車場に空きがなくて周辺道路で車が待っているほどの盛況ぶりだった。

        う「なんや、大繁盛ですやん」
        別「店内も満席のようですね。下手したら三ツ島更科より混んでますよ(笑)」

        少し待っていたら席があいたので私が「南高梅と鳴門わかめのつめたいおうどん(650円)」を、おなかがすいていたらしい別府さんが店で2番目に高い「特選海鮮天おろし(1,450円)」を注文したら、ビジュアル的にバランス感覚が狂いそうな直径約20センチのめちゃくちゃ重たいどんぶりでたいそう立派なうどんが出てきたというわけである。


        古蝶庵の特選海鮮天おろしう「どんぶりだけがデカイのならまだしも」
        別「南高梅やてんぷらもデカイから麺がほとんど見えない」
        う「この南高梅、どう見ても1粒数百円はしますよ。原価率ものすごい高そうなんですけど」
        別「それを言うならこのてんぷらも、大きなアナゴにカニまで乗っています」

        別&う「ああ、それで経営難・・・・・・(笑)」

        う「しかも営業時間が3時間だけですって」
        別「これまた上品な。儲ける気がないとしか思えないですねぇ(笑)」


        見た目から十分にわかる素材の良さにしばし見とれ、舌なめずりしながらやっと箸をのばす。
        う「うっわー、うま〜! 極上の味ですよ、この梅ぼしってば。鳴門産わかめもシコシコの上物」
        別「サクサクッ、ふむ、ふふふ、アナゴもカニも甘いです!」
        う「ええなぁ、ちょっとくださいよ・・・・・・って、あれ? 私たち、何を食べに来たんでしたっけ」

        蝶型に切り抜かれたにんじんの薄切りまで優雅に添えてあって、まるで高級料亭顔負けではないか。これではうどんがどっちでも良くなってしまう。

        別「何言ってるんですか! どっちでも良くはないですよ。食べてみてください、申し分のない麺です

        どんぶりの底から麺を引っ張り出しながら、顔をうずめるようにして食べてみる。
        う「ズリズリッ、むにゅりっ。ほっほ〜ぅ! こりゃまた、一家のお母さん役みたいな麺ですね

        個性のある素材を引き立てるべく、控えめなコシが口の中を優しく撫でるが、決して負けているわけではない。主張の強い奴らをしっかりまとめあげる芯の強さを感じるのだ。少し甘めに味付けされたぶっかけダシがてんぷらやわかめにもよく合う。

        別「さぬきうどんの良さを前面に出しながら、滋賀や京都のおうどん文化にうまく馴染むよう工夫されていますね。滋賀ツアー1軒目としては全く文句なしのお店です」

        | 滋賀でさぬきうどん | 02:08 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |