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2009年6月発売!毎日新聞で連載されていた旅の記事に、浦谷がイラストをつけました♪
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イラスト:浦谷さおり
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関西極楽さぬきうどん

関西のおいしいさぬきうどん屋めぐり
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釜揚げ道まっしぐら・桂ちゃん(けいちゃん)
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    桂ちゃんの外観

    桂ちゃん「ぶっかけとか釜たまとかはね、よう作らんのです」

    う「へ?」
    桂ちゃん「今年の新年会でいろんなうどん屋さんとお知り合いになるまでは、ぶっかけうどんって何? どうやって作るん? と真剣に思ってました」
    う「うそでしょう!?」
    桂ちゃん「いやマジで。他のうどんは知らんかったんですわ(笑)」


    叔父さんの店がこの本にも出てくる釜揚げうどんの老舗『一忠』。血統的に小さい頃からうどんと言えば釜揚げだった、という恐ろしく稀有な環境で育った桂ちゃん。ちなみに本名は桂治さん、ヒゲと雰囲気が一見コワイ人みたいだが超フレンドリーな人柄である。
    ※イラスト:桂ちゃん


    う「関西で生まれ育ったんやったら普通はきつねうどんですわな。あつ〜いおダシにあま〜いアゲです」
    別「確かにそんなイメージは無きにしも非ずですね」
    う「少なくとも私はそうでした。小学校の頃、半ドンの土曜日は吉本新喜劇を見て、お昼ごはんはお好み焼きかたこ焼きか、近所のうどん屋の素うどんでした」
    別「きつねと違うじゃないですか(笑)」
    う「今から思えば、面倒を見てくれてたおばあちゃんが微妙にケチってたんですわ。幼い頃の純粋な私は『おアゲさんの乗ってないうどん』と呼んでました。ピンク色で縁取られた薄いかまぼこが2枚、申し訳なさそうに乗っててねぇ。しょっぱい思い出です」
    別「やっぱり関西では『素うどん』と呼ぶのが一般的なんですね」
    う「あ、そうか! そういえば香川だと『かけうどん』ですね。気づかんかった」
    別「もう今は関西での呼び方もごっちゃになっている感がありますから。そういえばこういう法則もありますよ。『いなり寿司』と呼んでいる店は『ちらし寿司』、『きつね寿司』と呼んでいる店は『バラ寿司』と呼ぶ傾向が強いんです」
    う「へぇぇぇ、さすがプロフェッサー」
    別「それ、久々に言われましたね(笑)」


    桂ちゃんのメニューおにぎりとビールがある以外は『一忠』と全く同じメニューで、オリジナルの冷凍うどんがあるところまで一緒。由緒正しき系列店なのだが、ひとつだけ大きく違うところがある。
    桂ちゃん「うちは『豆だぬき』が1玉半、『たぬき』が2玉、『おたぬき』が3玉。いわゆる大・中・小ってな感じです」
    う「なんでそんな呼び方にしたんですか」
    桂ちゃん「なんかちょっと違う名前にしたいな〜と思って、店を見渡したら入り口にいる信楽焼きのたぬきが目に入って
    う「ぶっ。深い意味があるのかと思ったら、もっのすごい思いつきですやん(笑)」
    そんなわけで誰もが気になるあの呼び方には、あまり意味はないらしい。


    桂ちゃんの釜揚げうどん豆だぬき控えめに『豆だぬき(500円)』と夏季限定『ざるうどんの豆だぬき(500円)』、ついでにおにぎり(100円)を注文すると、おもむろに桂ちゃんは打ち台に向かい、麺を切りだした。
    別「他のうどんは作れない、というのは、釜揚げに対して徹底的に自信があるからこその言葉です」
    う「うん、打ち台の前に立った途端に真剣な渋い顔つきに変わりましたもんね」
    別「実は『一忠』のお弟子さんの店はたくさんあるのですが、その中でも桂ちゃんはかなり本家からアレンジを加えて自分の味を追求しているようですね」
    う「関西で釜揚げうどん文化を切り開いた『一忠』の影響をモロに受けて育った第2世代『桂ちゃん』のうどんかぁ。バックグラウンドの話だけでおかずになりますね」
    別「どっちの店もトッピング類がないですから、てんぷら代わりということで(笑)」

    などと話しているうちにうどんがやってきた。まずはつけダシに口をつける。
    う「むほほほ! こりゃこりゃ。ほんまに『一忠』とはだいぶ違いますね」
    別「余分なものを全てそぎ落とした試合前のボクサーみたいですよね、このつけダシ」
    う「うん、めっちゃストイックでたまらん旨さです〜」
    『一忠』よりだいぶ濃いのだが、こっちもほんまに秀逸。ギリギリまで甘さを控えた、胃にガツンとくるパンチ力である。

    桂ちゃんのざるうどん土地柄もあって甘めの味付けが多い関西でこの味が出せてしまうところが、釜揚げで育った第2世代の底力かもしれん。麺も、釜揚げの場合は食べているうちにぼってり粉っぽくなりがちだが、1本筋が通った潔さが最後まで残っている。

    桂ちゃん「つけダシを徳利に人数分より多めに入れてお客さんに出すんですけどね、全部飲みきって帰る人がちょくちょくいてはるんですわ
    う「この徳利のダシを全部!? それはさすがに塩分取りすぎですよ、体に悪い!」
    別「そのツッコミ、何か違うと思いますけど」

    全部飲んだら絶対塩分取りすぎです、注意してください(笑)。ざるは細うどんで、こちらももれなくストイックなダシがよく似合うしっかり者。おにぎりは握りたて。メニュー全てが完璧なる仕上がりの、間違いなく“専門店”である。


    | 大阪でさぬきうどん | 23:01 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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